ずーまー小説「キミは彼の死神」

別れた彼氏がいるのですがよりを戻したいと彼が自殺未遂までしてしまいました。戻っても上手くいかないことはわかってはいるのに情がわいて関係を切ることができません。どうしたら関係を綺麗に断つことができるとおもいますか? 


キミは彼の死神

何が気に食わないのか。

何が不満なのか。

過去の思い出を食い潰すようにしがみつく元カレ。

人なんて考えてみれば、元々は出会ってもなかったし、何かが一つ違っていれば、きっと私たちにも今とは全く別の人生があったし、お互い名前すらも知らないまま死んでいく運命だったのかも知れない。

 

明確に嫌な出来事があったわけじゃない。

わざわざ面倒な手続きを乗り越えてお互いが特別だと認め合う「彼氏と彼女」という関係だったのだから、どちらかといえば好きだったんだろう。

でも、この先の人生を考えたときに違った。何って言われても答えられない。酷い言い方をすると「こいつじゃないな」と感じた。

みんなには羨ましがられる仏のような彼氏だった。優しさに関していえば天下一品。こってりでもあっさりでもなく、ちょうどいい優しさ。

その優しさがなんだかつまんなくなってしまった。味に飽きてきた。酷いなって思うけれど、思ってしまったものは仕方ない。スープまでは飲み干せない。

だから私は、短いのか長いのかわからない10カ月を思い出に変えることにした。変えなきゃいけないと思った。

お互いのために。

少なくとも私のために。

人は過去のものになることを極端に嫌う。いくら額縁に入れて飾ると言ったとしても、今までで一番優しかったで賞という栄誉ある賞を与えようとも、今じゃない「ナニカ」にされることを嫌う。男は自分の所有物でなくなることを嫌う。

セミは生涯の最後に大声で叫ぶ。それがいくら求愛行動だと言われても、うるさいものはうるさい。

彼氏はわたしの今を全て血で染めようとしている。

最後の手段。押し付けがましい狂った愛情表現。

「別れること」と「死ぬこと」の重さを目の前で天秤にかけて見せられているかのよう。見せられている方はたまったもんじゃない。

結局、そんな浅はかな手段でいくら構ったとしても、心と行動はもう繋がっちゃいない。

わたしの心は取り戻せやしないのに。

_______________

今のまま「同情」で一緒にいたら、キミは元カレの死神になっちゃうよ。

彼氏に必要なのは「愛情」だよ。

きっと。

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